今回紹介する現場は上野動物園です！ 

1．依頼概要

ガラスの老朽化で場内が見えづらくなっていました

当該場所のガラスは25年前から変えておらず、老朽化や、キズなどで見えにくい状態になっているため、ガラスの交換を依頼されたとのことでした。
最初に交換するガラスは計十枚の交換です。上部ガラスは小さいですが、下部ガラスは横幅、縦幅が成人男性の身長より少し大きい程度でした。
動物園ですのでガラス自体の強度を高いものにしなければならなくなり、そのぶん重くなってしまいます。
それでも作業員6人がかりで取れますし、入れることも可能ですが...

2．下部ガラス取り外し

早速の大苦戦

ガラスを外すには窓枠のサッシを一部外さなければいけないのですが、大体はボルトやネジで止まっているところ、ここはボルトを点溶接されており、そこを切らないといけないという状態でした。ここまでがサッシの取り外しでここからガラスの取り外しですが、大苦戦を強いられました。
扇状で両端が岩で狭くなっているため、手前にガラスを倒して取り出すことが出来ず、岩を削り、横からスライドさせて外す、入れる必要が出てきました。その際の作業がこちらの動画。



御覧の通り、岩(壁)にめり込んでいるおかげで手前に倒すことが出来ず、ガラスが窓枠によりかかっているので場内側に倒すことも出来ず、スライドして出す形になりました。他のガラスでは外せるようになってから5分、長くても10分ほどで廃棄コンテナまで入れられるのですが、このガラスでは20分近くかかり、さらには当日入っていた職人全員で外すほどでした。このガラス自体、多くの人が寄りかかったり、子どもたちはたたいたり、場内の動物がぶつかるなんてこともありますから、簡単にひびが入るようなガラスは使えませんので、これだけしっかりした、重いガラスを使う必要があったのです。

 

３．上部ガラスの施工開始

順調かと思いきや...

下部の扇状になっているガラスは全て外し、上部ガラスの施工に入っていくのですが、高さがあるので足場を立ててもらい、その上で作業します。
足場を立ててと言っても、高さは脚立ほどしかありませんので、ハーネス等は必要ありません。
それでも上のガラスは100㎏程ありますので、注意して行わなければ大事故につながることもあります。




上部のガラスは右端のものだけ壁にめり込む形だったため、ビスが外せないなど問題があり時間はかかりましたが、無事施工は終了しました。この時にコーキングも行っておりましたが、手元の動画が取れなかったため、コーキングの動画は下部ガラスのものだけになります。

 

4．下部ガラスの取付開始

予想通りの苦戦模様

上部ガラスの施工が完了したので足場を解体していただき、下部ガラスの取付を行っていきます。下部ガラスの取付はまた苦戦を強いるものでした。




左端のガラスを入れる際に裏表(どちらかというと上下)反対に入れてしまい、隙間ができてしまいました。この時はまだ反対になっていることに気付けなかったため、現場の焦りは相当なものでした。
この大きさと厚さでは再発注するにも金額も時間もかかるため、いったんは板ゴムで調整することにしました。ですが、ほかのガラスを入れてみたところ…



きれいに取付られました。
板ゴムの調整も必要なく、位置調整も無く取り付けることができました。現場の緊張も解け、すべてのガラスの施工を終えることができました。
この時背後で現場所長も「ピッタシ」とおっしゃっていました。

5．コーキング

仕上げ作業

ガラス施工の仕上げはガラスと枠の間にコーキングを打ち、隙間を無くしつつ固定し、ガラス施工は終了となります。



一見簡単そうに見えますが、コーキングを出す量と動かすスピードで厚さや隙間に打ち込む量を一定にしなければならないため、このスピードでのコーキング打ちは熟練の技になります。コーキングを打ちすぎてしまいますと、中までコーキングが入り込み、表面を切っただけでは取れなくなってしまうため、注意して行わないと最悪の場合、窓枠全てを一度外さなければならなくなってしまいます。

6．終わりに

上野動物園施工はこれで以上になります。
一部ハプニングがありましたが、基本的には順調に施工を行うことが出来ました。
今回は動物園という少し特殊な現場でしたが、他には学校などの公共施設やマンションやアパートなどの住宅の施工も行っております。
もちろん個人のお客様からのご依頼も承っております。
窓のことでお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください！